支部長挨拶(H17~18年度 井上 範夫)
日本コンクリート工学協会東北支部のホームページが創設されるに当たって、ご挨拶申しあげます。
東北支部は、本部が創立されてから20年目の1995年(平成7年10月)に設立され、北海道支部、中部支部、近畿支部に続き4番目の支部として誕生しました。設立に当たっては、三浦 尚初代支部長(現 東北大学名誉教授)にご尽力をいただきました。
昨年は、設立10年目の節目を迎えたことから、これまでの10年の活動の軌跡を振り返るとともに、今後10年の更なる飛躍を願って、「東北支部10年の歩み」と題する記念事業を実施いたしました。記念事業では、本会会長の長瀧重義先生を始め、歴代の東北支部長である三浦 尚先生、三橋博三先生(東北大学教授)、大塚浩司先生(東北学院大学教授・副学長)、田中礼二先生(東北工業大学教授)にご臨席いただくとともに記念のご講演をいただきました。また、今まで、幹事や常任委員などを務められた各界の方々や技術賞を受賞された方々から、10年の節目に当たっての寄稿文も寄せていただきました。終わりに、各委員会の歩みが簡単に紹介され、引き続き懇親会が開かれ、10周年を祝うとともに、今後、更なる活動を誓って盛大のうちに終了いたしました。
現在の活動としては、東北支部内に、役員会、役員幹事会、研究委員会、表彰委員会、研修委員会が設置されており、精力的に活動を継続しております。これらの各種委員会は、歴代支部長を中心とした役員会の支部活性化にかかわる発案や改善などにより、現在の活動が定着化したものであり、歴代支部長のリーダーシップの賜物であります。ここで、各委員会の活動を簡単に紹介させていただきます。研究委員会は、東北地方におけるコンクリート工学に関する調査・研究活動を、積極的に推進するために設置したもので、「特定研究課題」を持つ常置専門研究委員会(一種専門研究委員会と略称)、「公募による一般研究課題」および「公募による萌芽的な研究課題」を持つ二種類の専門研究委員会(それぞれ二種、三種専門研究委員会と略称)を設けています。現在は、一種専門研究委員会として「コンクリート構造物の長寿命化に関する研究」を実施していますが、二種専門研究委員会および三種専門研究委員会は公募中であり、会員各位の積極的な活動を期待しているところです。表彰委員会は、各年度ごとに、日本コンクリート工学協会東北支部技術賞、功労賞、奨励賞の対象者を募集し、優秀な成果物や人物に対して表彰しています。研修委員会は、コンクリート診断士などの技術研鑽のための講習会や現場見学会の企画・開催を行います。また、平成17年度には、従来設置されていた上記の委員会の他に、昨今数が増えてきた本部開催の各種講習会や試験を滞りなく実施できるように、その運営のための委員会として、新たに講習会運営委員会を発足させました。
現在、東北支部の会員数は、正会員547名、団体数23の計570となっており、全国の会員数に対して、正会員6.8%、団体数6.1%、計6.8%の比率となっています。また、東北支部の会員数は平成13年度の計601をピークとして、やや減少の傾向にあります。このような状況を鑑みて、支部会員数を増やすことも大きな課題のひとつと考えており、そのためには、東北地方におけるコンクリートのあり様を考えつつ、支部会員が恩恵に浴すことができるような活動を活性化させていく必要があると考えております。
以上のような活動の他、二年後に仙台で開催されるコンクリート工学年次大会2007に向って、実行委員会を立ち上げました。実行委員長は、大塚浩司先生に引き受けていただき、各部会長、幹事、委員の方々も確定して、実質的な活動を開始いたしました。最初の仕事として、開催場所と日時の確定が重要ですので、前回の仙台での開催状況を参考にしながら検討した結果、場所は前回と同様に、江陽グランドホテルとなり、日程は2007年7月11日(水)から13日(金)と確定いたしました。会場は、仙台市の中心にありますので、大変便利な所です。キャッチフレーズは現在検討中ですが、東北の特徴が表れるような企画を計画し、皆様に喜んでいただけるよう努力していくつもりです。この場をお借りして、会員の皆様が多数仙台に来られるようお願い申し上げます。
第7代支部長 井上 範夫
(H17~18年度)